乳歯について??

おかげさまで当院には、大人の方だけでなく子供の患者様も多く通われています。 虫歯や歯周病のなりやすさには個人差があることはよく知られています。 実は永久歯と乳歯にも虫歯のなりやすさに差があるのです。? 今回はそのへんの話をしていきます。
歯の表面を覆うエナメル質は体の中で最も固いのですが、酸に弱いという弱点があります。 食事をすると口の中のphが下がりph5.5以下になると歯のミネラル成分が溶け出始めます。この現象を脱灰とよび、初期の虫歯の状態を指します。 ただ、時間が経つと唾液の緩衝能という働きにより口の中のphは安全な値まで戻り始めます。 そうすると、溶け出たミネラルは再び歯の表面に取り込まれます。この現象を再石灰化と呼びます。
乳歯の場合、脱灰が始まるphが永久歯より高く、早く溶け始めます。そのうえ、再石灰化にも時間がかかります。 結果的に永久歯よりも虫歯になりやすいといえます。 脱灰と再石灰化は食事をするたびに繰り返されます。 そういう意味では、食事以外にもおやつの回数が多いほど虫歯になりやすいです。 乳歯は虫歯のリスクが高いことを知ったうえで、お子様の口の中の管理をしていきたいところですね。